TANTOTEMPO Project: 2008年4月アーカイブ

TANTOTEMPO pureは、簡単に言えばイメージのライブラリーです。優れたセンスを持ったクリエイターは、いつもこころの中にイメージを蓄えています。彼らは、何かにインスパイアされて新たなイメージを作り出すか、こころの中に蓄えたイメージを動員して作品を制作します。そこに確かな技術が付け加わったとき、それらのイメージは光を放ちます。その光が、人々をうならせ感動をもたらすのです。昔はそういう光はすぐに見つけることができました。澄み切った暗い夜空を見上げると、燦然と輝く星は簡単に見分けることができました。今という時代は、ひときわ輝く光を探すのには適さないかもしれません。空がほの明るく光を蓄えていて、そういった光を探すのはとても大変なことなのです。夜空が明るいのは、投げ捨てられるように放たれるイメージがあまりにも多いためです。

それでも、方法さえあやまらなければ、優れたイメージを探し出すことは可能です。あるアイデアに共感する人たちを集めること、そして注意深く観察すること。

今日はTANTOTEMPO pureの仕組みについて書き記します。


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僕は以前は毎週のように写真を撮って歩いていました。どちらかというとカメラ趣味が高じて写真を撮りだしたんだと思います。ライカや古いマミヤ、ローライフレックスなど今でも大切に所有しています。たいていはモノクロフィルムで撮影し、自宅の暗室でフィルム現像、プリントまでしていました。そのときの楽しさは今でも忘れることができませんが、当時の僕の写真のゴールは、引き伸ばして額装して自室に飾ることでした。それを恋人に見てもらったら、あとはインテリアの延長線上で自室の雰囲気作りに飾り付けています。いい写真を撮ってプリントに仕上げて、いい額縁に額装して部屋に飾るという行為は、とてもポジティブな活動です。はじまりと結果に目的があり、満足できる品のいい質の高い作品に仕上げるという行為は、自己完結型ではあるけれどもクリエイティブマインドに満ちているからでしょう。でも、忙しくなった一昨年からそう頻繁に写真を撮りにいけなくなりました。フィルムで撮影するのをやめてしまって、もっぱらRICHO GRデジタルと小型デジタル一眼レフを使用するようになってしまいました。撮影してもマックのHDに保存していくだけで、ごくたまにiPodやiPhotoのスライドショーで眺めるぐらい。こういうのってポジティブともいえなくて、なんて言うんでしょう、中途半端。写真の腕も下がってきてしまいました。

そんな時に、一昨年のアサヒカメラの特集でパリフォトという世界でも最も大きな写真の見本市のようなイベントのことを知り、オリジナルプリントに興味を持つようになった訳です。自分でオリジナルプリントを制作するのではなく、優れた写真家のオリジナルプリントを手に入れる、ということがどのようなものかを考えるようになりました。はて?オリジナルプリントはどこで手に入れることができるんだろう?ということで、いろいろ探して回りましたが、ネット上で見つけたサイトで写真家やオリジナルプリントの情報を広く網羅して記述しているサイトは、東京・目黒のブリッツギャラリーだけでした。ふーん、オリジナルプリントっていうものはそう簡単には手に入らないんだ、というのが当時の僕の率直な感想です。そう、その号のアサヒカメラでも書いてありましたが、日本には生活空間に写真を飾るという文化が欧米ほど育ってなく、マーケットがない訳ですから、当然それを売るところも少ない訳です。オリジナルプリントが欲しければ、写真家名などで検索し、写真家サイトから購入可能なギャラリーを探すか、取り扱い写真家としてヒットした写真専門ギャラリーと直接交渉しながら探すほかありません。そうすると、僕たちは手に入れたい写真をどこかで既に見ているか、少なくとも写真家の名前くらいは知っておく必要があります。自分のライフスタイルにあったイメージの写真を、いろいろな作家のアーカイバルから抽出し手に入れるということはなかなか難しい訳です。

そこで、一つのアイデアがわき上がりました。
(写真は昨年PARISPHOTO2007を訪れた際宿泊したアパルトマンの部屋。ここにもオリジナルプリントが飾ってありました)
少し遅れてしまいましたが、本日、各方面にプレスリリースを発信しました。どのような影響があるのか、ないのか興味津々ですが、少なくともうちで考えているようなフォトカフェという概念が受け入れられるかが鍵になると思います。いろいろな方に今まで意見を聞いてきましたが、フォトカフェという言葉から連想するものは、総じて「写真を飾っている喫茶店」に通じていて、あまり好印象は与えられないようです。そこで僕たちのイメージを話して聞かせると、「ふーん、そっか。」と若干印象が改善するようです。最初から「フォトライブラリーカフェ」にすればいいじゃん、という意見もありましたが、ゴロがわるいのとロゴのコントロール上難しいため、鼻っからフォトカフェという言葉にこだわって貫き通しました。

きちんとした写真ギャラリーとしての役割を果たしながら、美しい写真集を所蔵し公開、おまけにカフェまであってしゃれた仕組みで写真好きを惹き付ける。こういうブランドイメージが定着しさえすれば、名前はあとで必ず受け入れられる、いや、フォトカフェということばがトレンドになる?

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