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R0012048.jpgHEARTFUL MONOCHROME写真展が昨日始まりました。

写真展にはこの週末大変多くの方にお越しいただきました。ハービーさんの写真を見ていただいたり、若手の写真にも良い評価をいただいているようです。

写真展は、写真表現がいろいろな形に拡散する中、もっとも写真らしい形で存在し現在も根強い人気のある銀塩写真と、写真表現の中に社会と自分の関わりや社会を慈しむような視線で眺めている写真の中心ともいうべき表現に着目して構成されたグループ展です。

写真展の中心にハービー・山口さんを迎え、若手の写真家をセレクトして展示をしています。それぞれに興味深いコンセプトで構成された写真で、ハービーさんのレビューを経て展示されています。以下のサイトで詳細を伝えることにしています。展示と併せ、こちらもぜひご覧ください。ご意見ご感想などもお寄せいただきたいと思っています。

herbie_0005.jpgⓒHERBIE YAMAGUCHI

ハービー・山口さんをメインの写真家、レビュアとして迎えた、写真と社会の関係性を問いかける写真グループ展、HEARTFUL MONOCHOME写真展がいよいよ今月28日から開催されます。

8月7日には若手写真家も交えてのハービーさんのレビュー会が東京で行われ、その様子はビデオ収録され、現在編集作業中です。

それぞれの写真家は写真活動歴のあまり深くない若手の写真家ですが、それぞれ身近な素材や少しひねったテーマ、笑顔の写真などを掲げながらレビューに臨んでいただきました。

最初に断っておきますが、この写真展の枠組みは写真の優劣をつけたり技術を競う写真展ではありません。写真の本来の力としての記録性や技術に加えて、テーマやコンセプトなど写真のメッセージや作家性をどのように伝えていくかを問いかける写真展として今後発展させていこうと考えています。

従って、写真展では、ハービーさんやギャラリーがそれぞれの写真家に対して評をつけることで、写真家やギャラリーがどのような観点から社会性や写真家のメッセージを読み取っているかを公表しようと考えているのです。写真を読み解く。これが写真において的確に行われていないと優れた写真活動、価値創造につながる写真の育成は困難です。また、社会の中の自分、社会から学ぶこと、社会へ還元できることを考える写真が評価されない世界であってはなりません。

写真展には、ハービーさん以外にまだ発展途上の4名の写真家が登場します。それぞれが考える社会と写真との関わりとは何か、写真活動の意味や目標は何なのか、そういったことを主題に9月25日にはトークショーを開催します。このトークショーにハービーさんが来られるかどうか現時点では決まっていませんが、鋭意交渉中です。トークショーではレビューの様子が放映され、その後で写真に関する現在の潮流の中で写真の中心としての社会的なメッセージをいかにして写真に載せていくべきなのか、を皆さんと一緒に話し合いたいと思っています。

どうぞお楽しみに。

HEARTFUL MONOCHROME写真展
ハービー・山口、なかがわれいこ、山本倫子、淡路勝、宮原亜可子
8月28日(土)から9月26日まで。
トークショー9月25日(土)午後4時から。
お申し込み先着25名。


R0012013.jpgCarlos Judaro写真展がいよいよ最終週になりました。今週末で写真展が終了します。

Carlos本人はすでに本国に帰国していますが、暑い中ギャラリーを訪れてくださる人がしばし涼しげなイメージに脚をとめて見入ってくださる姿が印象的です。実際、カルロスのイメージは北海道、旭岳の雪の景色や海辺の風景が多いため、ギャラリーに立つと涼しく感じます。栄町通も例年になく暑いため、午後早い時間は人通りが少なく感じられる今年の夏ですが、午後遅めになるとわき出すように人でにぎわいます。

カルロスの写真集も残すところあと3部となっています。CDジャケットより少し大きいサイズの小さな写真集は、¥2,000にて販売中です。ぜひこの機会にお買い求めください。

Carlos Jurado写真展、ぜひTANTOTEMPOに足をお運びください。
R0011981.jpg7月24日、Carlos Jurado写真展が始まりました。Carlosはメキシコ人の写真家ですが、スペインと日本で写真教育を受け、現在東京在住です。

イメージは、とても静かな風景写真で、海岸線や雪原を主としたモノクロの写真です。長時間露光が醸し出す水面の鏡面や雲の動きのあるイメージですが、大変美しいイメージです。今回展示に使用したプリントはインクジェット作品です。

23日から神戸入りし、展示と食事会、昨日の25日にはトークショーを開催しました。非常に静かな人柄ながら写真に関する熱意は高く、また日本語が在日年数が6年程度であるのに堪能です。日本語で書籍が読めるとの話にみんな驚いていましたが、もともと音楽を志していたものがいつしか写真家になるという変化について、話していただきました。音楽と写真アートの共通性、写真に含まれるコンチェルトのような響きや静寂について、自身の考えを語ってくれました。特に、スライドショーには日本人の音楽家による雅楽を許諾を得て使用しており、自身のイメージに如何にマッチして見えるかを示していました。

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Carlosはもともと大阪の日本写真映像専門学校の出身で、外務省の海外アーティストへの奨学金制度を利用して留学されたとのこと、TANTOTEMPOへはOffice AURACROSSという浅田政志さんなど写真家のマネージメント・ギャラリー運営をされている前田龍央さんからの勧めもあって知り合いました。イメージについては、競争率の大変高いステディーな風景のモノクロ。例えば、マイケル・ケナなどと共通するイメージかと思います。その点についてもトークショーではあえて話題にしましたが、Carlosの場合は直接Kennaに会いにいき、「自分のイメージは似ていると思うか?」と問いかけたとのことです。Kennaは即座に「ちがう、君のイメージは模倣ではないしいい写真なので続けるべきだ」と答えたとのことです。グレイスケールの使う幅や緻密さはKennaと全く違うことは見ればわかると思っています。

Carlosは8月に日本を離れメキシコに帰国することになっています。写真展が終了する頃にはメキシコに戻っている、という何とも不思議なタイミングですが、いろいろ忙しい中を準備していただいたようですので、無事の帰国とメキシコでの活躍をお祈りしていようと思っています。日本に自由に出入りできるアーティストビザの取得にも成功したみたいですので、またいつでも戻ってくるよ、と昨日食事の後神戸の喧噪の中に消えていったCarlosでした。
R0015031.jpgDaniel Machado写真展が7月18日無事終了しました。

17日にはDanielのギャラリートークがありました。トークではまず出身のウルグアイの地図が紹介され、国家について紹介がありました。続いて写真活動のきっかけとなったウルグアイの刑務所の説明があり、その中でウルグアイの政治や経済の動向から刑務所がたどった変遷が説明されました。すべての監房が独房だったことや、この刑務所がそもそもイギリスの刑務所のコピーとして建造された背景には、ウルグアイが欧米をモデルに、いろいろな意味で平和で豊かであったことを示しています。それが、特に大きな理由もなく衰退し、力を失っていったという説明がありました。基幹となる産業や、資源開発が遅れたなどの理由があったとのことです。現在のウルグアイは、経済的にも政治的にも苦しい状況だとの説明がありました。

Machado氏の別のシリーズである病院のシリーズでは、現役の国立大学病院が撮影されています。現できであるにも関わらず老朽化に任せたまま使用されていて、ペンキがはがれた壁や汚れたトイレなど、悪い環境と言わざるを得ない施設です。Danielはその実態を暴くシリーズを隠しカメラで作成したそうです。その結果、当局から睨まれたことは言うに及びませんが、少しだけ病院の環境が整えられたことが紹介されました。ドキュメンタリーの手法は、時にこのような社会的な反応があるものだということがよくわかると思います。

作品販売は残念ながら数多くという訳にはいかず2枚にとどまりました。しかし、写真のドキュメンタリー性とアートという考え方からすると、TANTOTEMPOとしてはこれらの作品こそ価値があると思っています。TANTOTEMPOでは引き続きDaniel Machado氏の写真作品を取り扱っていきます。

Danielは作品の設置からトークショーの準備に至るまで、きめの細やかな配慮をみせる熱心さがありました。ギャラリーに訪れてくださった来廊者の方々にも積極的に声をかけていたのが印象的です。現在スペインなどでも写真活動をされているようですので、今後の活躍を期待したいと思います。
machado_20.jpgⓒDaniel Machado

Daniel Machadoさんの写真展がいよいよ今週末6月19日(土)から始まります。

Daniel Machadoさんはウルグアイ出身の写真家で、現在東京に在住です。元々は建築学を専攻する傍らグラフィックデザインに関わっていたのですが、2002年にウルグアイ政府から古い刑務所の記録写真の修復を依頼され、写真に関わるようになったと言います。その関係で、生まれたのが今回TANTOTEMPOで開催する"Miguelete Jail House"です。

Muguelete Jailは、もともとイギリスにあった刑務所をそっくりそのままコピーとしてウルグアイに建築された非常に特徴ある刑務所です。死刑制度のないウルグアイでは、囚人も更生するものと、個室があてがわれていた時代があったとのことで大変ラグジュアリーな刑務所だったとマチャド氏は語ってます。現在はアートセンターなど、芸術家を支援する施設に生まれ変わっているとのことですが、2002年当時の打ち捨てられた写真を、特別に政府の許可をとって撮影したということです。

南米のスイスといわれ高度な民主国家であったウルグアイも、現在は不況や政治不和に悩まされているとのこと。もちろん犯罪数も増加しそれに伴って刑務所も様変わりしているとききます。そんなウルグアイの様変わりにマチャド氏が向ける厳しい視線が、今回シリーズとして展示されます。

日本もまた、政治経済の混迷から社会構造や文化の根底が揺るがされています。東京をはじめとする大都市の建築物もいずれは老朽化し、管理するものなく打ち捨てられる日が来るかもしれません。国家の衰退がなければそれらは廃墟となることもなく新しい機能的な建築物に取って代わられるのですが、実経済の不安定さはまさにすべてのものを打ち捨てていくのです。それは2002年にウルグアイを襲った経済危機の数十倍の規模で襲ってくるかもしれません。

いろいろなことを示唆してくれる写真展となります。ぜひお楽しみに。
なお、オープニングの6月19日にはしばらく在廊される予定です。

"Miguelete jail House - ウルグアイの光と影"
Daniel Machado写真展
2010年6月19日(土)-7月18日(日)
7月17日午後5時からギャラリートーク開催予定(参加無料、お申し込み先着25名)
R0010964.jpg井本礼子さんの写真展が無事終了しました。

神戸出身、ベルギー在住の写真家、井本礼子さん。TANTOTEMPOは開設2周年を記念する写真展を井本礼子さんに依頼しました。実はこれは2008年にパリフォト会場でお会いした時から構想にあったことなのです。井本さんの表現は独特で、手法とテーマが見事に一致して確固たる世界観を呈示していることが高く評価されており、神戸にゆかりのある写真家として企画を進めていくのは自然なことだったと思います。

彼女の作品は、実直な性格がまさにそうさせるかのように、品格を作品に織り込んでいくように紡がれているように思います。どの作品も、モチーフは日常の風景なのですが、撮影の段階のちょっとした作為によってイメージを故意にゆがめているのが特徴で、それが独特の雰囲気を醸し出すのですが、作為やいやみが全く感じられずあくまで品のある構成がなされていくのです。

夢という表現しにくいテーマを描き、ちょっとした工夫でこの視覚的体験を、うまく伝えているところが井本さんの想像力と創造力の勝利なのだと実感できる写真展でした。

期間中、5月29日に写真展のギャラリートークを開催しました。井本作品がスライドショーにて紹介され、友人である音楽家の手による音楽にのせて映像としていくつものシリーズが紹介されました。特に、カメラを手にしてすぐに撮影したという初期の作品には優れた作品があり、井本さんの作品の力量がこのあたりに起源があることがよくわかりました。また、未来にわたって制作されるシリーズとしての新しい作品も紹介され、いずれも大変印象的なシリーズで、今後の活躍が大変楽しみです。

写真展全体を見ると、驚くべき集客力でした。ほとんど欠かさずに毎日在廊し、自ら率先して接客するなど、プロフェッショナルとしての身のこなしがあり、多くの来廊者が感銘を受けていました。その結果というべきか、10点以上の作品が販売され、用意した写真集も早々に売り切れるなど、TANTOTEMPOにとっても大変高く評価のできる写真展となりました。

TANTOTEMPOとしては井本さんの今後の活動を応援したいし、いつか違ったシリーズで再び写真展を開催できれば、と考えています。

今後のご活躍を期待したいと思います。
R0010870.jpg井本礼子さんの写真展が大変好評です。連日、週末にもなるとたくさんの方が訪れてくださり、カフェもギャラリーも大変にぎわっています。

今日はあいにくの雨ですが、それでも熱心な写真ファンの方がギャラリーにこられています。

井本さんも忙しい中、今回の写真展期間中は神戸にとどまって、多くの日を在廊してくださっています。メインギャラリーでたくさんの方と精力的に会話され、また売り込んでもおられます。非常に熱心に作品などについてお話しされる様子が印象的です。井本さんの作品は銀塩モノクロームの写真です。基本的にはヨーロッパの建築や室内空間、路地裏を撮影場所に、印象的な1つか2つのモチーフを登場させ、まるで夢の中にいるかのような心象風景のストーリー形づくっていきます。3連作品は大変印象的で、まるで夢の断片が脳裏に迫ってくるようなインパクトがあります。
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ぜひご覧ください。

井本礼子さんのギャラリートークも5月29日(土)午後4時から予定していますが、こちらはあと数席で満席となる模様です。まだお申し込みいただいていない方で参加をご希望の方はぜひご連絡をお願いいたします。
3.jpg6月19日(土)からウルグアイ出身の写真家、ダニエル・マチャドさんの写真展を開催します。

マチャド氏はウルグアイ出身、現在日本に住む写真家です。ウルグアイで建築学、コンピュータグラフィックを学び写真家となります。ウルグアイ政府から依頼されたウルグアイの古刑務所、Miguelete Jailに保存されていた古い歴史的写真の修復に携わったことから、この刑務所に興味を持ちます。

廃墟と化した刑務所を南米特有の明るい日差しが射るとき、そこには様々な陰影が生まれウルグアイの歴史を照らしているかのように感じる、と写真家がいうように、写真は単にノスタルジーを誘うのではなくウルグアイのたどった政治経済的衰退そのものを見せています。

Daniel Machado写真展、ご期待ください。

Daniel Machado写真展
Miguelete Jail House -ウルグアイの光と影-
6月19日(土)から7月18日(日)まで。
7月17日(土)午後5時からトークショーを開催予定です。
Dreams_5.jpg夢が記憶と密接に関わっていることは明らかです。夢を見るとき、人は無意識の中に記憶の断片を登場させ、それが視覚空間に持ち込まれることから覚醒後に意識の中で経験したかのような不思議な感覚を憶えるのです。この意識、無意識の夢との関係はまだよくわかっていません。記憶のない事柄が夢に出てびっくりすることもあります。こういうとき、僕たちは記憶とその裏側、意識と無意識の狭間の螺旋状の空間に閉じ込められているのかもしれません。

井本礼子さんの写真は、まるで夢の中の記憶のような曖昧な輪郭をもっています。一つひとつの素材がどこからくるのか、井本さん自身も説明できないことがあると言います。でも、ファインダーをみながらそういう意識空間の景色を追いかけることができるともいいます。

DREAMSCAPES。無意識の中に浮かび上がる視覚。視覚に訴える夢。夢の中に登場するフラグメント。フラグメントの裏にあるぼんやり見える背景。背景の焼き付いた脳裏ともいうべき視覚空間。視覚空間を生み出す意識。意識の裏打ちとなる無意識。無意識の生み出すDREAMSCAPES。まさに螺旋的に不気味な反復を繰り返していくのです。

5月8日(土)から開催される井本礼子さんの「DREAMSCAPES -  意識と無意識の視覚的螺旋」にご期待ください。

5月29日(土)午後4時からギャラリートークを開催します。(参加料¥1,000、先着お申込25名様)

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