イメージは、とても静かな風景写真で、海岸線や雪原を主としたモノクロの写真です。長時間露光が醸し出す水面の鏡面や雲の動きのあるイメージですが、大変美しいイメージです。今回展示に使用したプリントはインクジェット作品です。
23日から神戸入りし、展示と食事会、昨日の25日にはトークショーを開催しました。非常に静かな人柄ながら写真に関する熱意は高く、また日本語が在日年数が6年程度であるのに堪能です。日本語で書籍が読めるとの話にみんな驚いていましたが、もともと音楽を志していたものがいつしか写真家になるという変化について、話していただきました。音楽と写真アートの共通性、写真に含まれるコンチェルトのような響きや静寂について、自身の考えを語ってくれました。特に、スライドショーには日本人の音楽家による雅楽を許諾を得て使用しており、自身のイメージに如何にマッチして見えるかを示していました。
Carlosはもともと大阪の日本写真映像専門学校の出身で、外務省の海外アーティストへの奨学金制度を利用して留学されたとのこと、TANTOTEMPOへはOffice AURACROSSという浅田政志さんなど写真家のマネージメント・ギャラリー運営をされている前田龍央さんからの勧めもあって知り合いました。イメージについては、競争率の大変高いステディーな風景のモノクロ。例えば、マイケル・ケナなどと共通するイメージかと思います。その点についてもトークショーではあえて話題にしましたが、Carlosの場合は直接Kennaに会いにいき、「自分のイメージは似ていると思うか?」と問いかけたとのことです。Kennaは即座に「ちがう、君のイメージは模倣ではないしいい写真なので続けるべきだ」と答えたとのことです。グレイスケールの使う幅や緻密さはKennaと全く違うことは見ればわかると思っています。
Carlosは8月に日本を離れメキシコに帰国することになっています。写真展が終了する頃にはメキシコに戻っている、という何とも不思議なタイミングですが、いろいろ忙しい中を準備していただいたようですので、無事の帰国とメキシコでの活躍をお祈りしていようと思っています。日本に自由に出入りできるアーティストビザの取得にも成功したみたいですので、またいつでも戻ってくるよ、と昨日食事の後神戸の喧噪の中に消えていったCarlosでした。
