昨日、TANTOTEMPOではnomoto piropiroさんをはじめpiropiroさんにゆかりのあるゲストスピーカーをたくさん迎えトークショーを開催しました。関西御苗場を主催したPHaT PHOTO編集部の牛島さん(非公式参加)、ピロさんを発見したdigmeoutの谷口さん、今回の連携企画の帝塚山画廊松尾さんがトークショーに参加してくださいました。また、昨日は本当に多くの写真ファン、写真家やギャラリーの方も来てくださり、TANTOTEMPOは満席となりました。ピロさんのブルーグレイの美しい世界がどのように作られていくのか、どうしてこの作品に惹き付けられたのか、それぞれの立場で語っていただきました。特に、ピロさんを文字通り発掘することになった2008年の関西御苗場のdigmeout賞について、谷口さんの説明は明解でした。多くのアート作家を発掘されてこられたdigmeoutとして写真家を見いだすことについて、アート作家を認めるよりさらに敷居が高い、それほど写真が好きで写真を見て新しい表現を探しているとのことでした。電気的にカメラのホワイトバランスを変え、赤外線フィルターを通して撮影するピロさんの写真は、やはり新しい表現として映り認められたのだと思います。牛島さんもピロさんの表現を「見たことがない」表現と話してくださいました。その後、帝塚山画廊とTANTOTEMPOはそれぞれ現代アートギャラリーと写真専門ギャラリーと違う立場から、ピロさんに写真展のオファーをしていきます。帝塚山画廊の松尾さんからは、ピロさんの写真がもつインパクトに素直に興味を持ったこと、これだと思える若手のアーティストに出会えば、当然ギャラリーとして展覧会の機会をつくる立場があるとの説明がなされました。これについてはTANTOTEMPOとしても全く同じです。そこで、二つのギャラリーが組むことになり今回の連携企画となった経緯をお話ししました。帝塚山画廊はすでにいくつかのアートフェアにピロさんの作品を出展し、何枚かを売り上げています。どうして売れるのか、その理由についても説明をしていただきました。現代アート作品の1点ものの価格に比べてまだ安い写真作品について、不景気でも売れる要素はあるのだと思います。特に優れた日本の写真家の安い作品を外国の方が買っている状況などがあることは僕も東京のギャラリーなどで耳にしました。帝塚山画廊でもTANTOTEMPOでも、外国人が買っていかれたことは特筆に値します。
続いてピロさんご本人から写真活動について説明をしていただきました。どうやってこのブルーグレイの写真ができているのか、またピロさんの別のシリーズについても説明していただきました。イギリスのとある写真賞を受賞したことを紹介すると、「確かに受賞したが、賞状はウェブサイトからダウンロードして自分で印刷しろ、とのことだった」と、大変面白い話に会場は大爆笑でした。会場では、その後僕から「ガールズフォト」全盛の現代の表現について問題提起をさせていただきました。志賀理江子さんや高木こずえさんなどの「女の子写真」的な表現に対して「男の子写真」が元気がないんじゃないか、と問いかけてみました。内なるものの発露としての女性的エログロと対峙するかどうかは別にしても、「新しい表現」「強い美しい表現」「外に向いた表現」に向かう姿勢が男子にあるのか、という問いでしたが、ピロさんのような写真の中にまさにそれらの要素があるのではないか、との僕の意見に一応賛同をいただいたかと思います。
トークショーの全長にわたるムービーは、現在編集中ですが近くTANTOTEMPOのVideoサイトに掲載します。また告知いたしますのでもうしばらくお待ちください。
nomoto piropiroさんの写真展は、このあと4月30日まで帝塚山画廊にて開催されています。
"into the silent land / osaka"にもぜひ足をお運びください。両方のギャラリーに来てくださった方には後日作家からポストカードのプレゼントがあります。
さて、今回の写真展ではTANTOTEMPOだけでも6作品が販売されました。帝塚山画廊は写真展開催1週間ですでにTANTOTEMPOの販売数を超えています。すでに両ギャラリーを通じてエディション切れ間近な作品・サイズもあります。TANTOTEMPOでも引き続き4月22日からのコレクション展で展示がありますので、ぜひご覧になりお求めください。
