2010年5月アーカイブ

herbie_logo03.jpg

Gallery TANTOTEMPOでは、写真家・ハービー山口氏とのコラボレーション企画、"Heartful Monochrome"写真展を企画実施する運びとなりましたのでお知らせいたします。

【写真展趣旨】

現代の殺伐とした先の読めない世相の中にあって、 写真は世界の存続と価値創造にどのような役割を果たすことができるのでしょう。 世の中にあふれる写真表現のなかで、自己の内面の表現にとどまらず社会との関係性に視線を向ける優れた写真活動があるなら、 私たちはその写真活動が埋もれることなく人々の目に届くよう注意深く見守っている必要があります。


写真もまた無指向性に拡散し写真世界の中心がどこにあるのか見えなくなっているような感があります。私たちは写真が芸術文化としての価値を保てているのか、価値を失いはしないかという点についても、いつも危機感を持って眺めていなくてはなりません。


Gallery TANTOTEMPOでは、関わりの深い写真家であるハービー・山口氏に着目し、氏が常々語っておられる「人を慈しむ写真」「見た者が優しい気持ちになる写真」「笑顔が伝搬する写真」を集め写真展が開催できないか、という点でハービー・山口氏とともに企画を練って参りました。そして、上記のような考え方に東西/国際交流、銀塩写真の保存、社会貢献という考えを加え、以下のような枠組みで写真のグループ展を企画、実施する運びとなりました。


  1. ハービー・山口氏の名を冠する毎年開催の写真企画
  2. 「優しさ」「人を慈しむ気持ち」をコンセプトにする若い世代の写真家のグループ展
  3. 銀塩写真文化の保存活動に寄与する企画
  4. 東西交流、国際交流をはかる企画
  5. ハービー氏1、ギャラリー推薦枠1、ハービー氏推薦枠1、公募枠2(公募枠は2011年運用となります)
  6. 社会貢献(2011年度企画より導入予定)

この枠組みから新しいヴィジョンとセンスを持った優れた写真家が育ちますよう、また少しでも美しい世相が生まれてきますようTANTOTEMPOをあげて取り組んで参ります。どうぞよろしくお願いいたします。

なお、本写真展についての詳細は6月初旬に開設されます専用サイトおよびTANTOTEMPOホームページにて発表されます。お楽しみに。

写真展タイトルHeartful Monochrome写真展

期間:2010年8月28日(土)から9月26日(日)

写真家:ハービー・山口、なかがわれいこ ほか

また、2011年より公募展となる予定ですが、本年度の写真展期間中に募集要項を発表、10月1日から募集となる予定です。

R0013953_1.jpg井本礼子さんのギャラリートークが昨日、予約でほぼ満席なのに当日参加もあって盛況に行われました。

まず井本礼子さんとギャラリーとの出会いについてギャラリーから紹介させていただきました。井本礼子さんと初めてお会いしたのは、2008年のパリフォトの会場です。写真出版社の冬青社のブースに高橋社長を訪れたとき、紹介していただいたのが縁です。神戸出身ということ、写真表現がある美学に貫かれていることなど、高い写真活動を拝見していずれはTANTOTEMPOで写真展を企画しようと考えていました。2周年企画との連動はこういった流れで決まったもので、その経緯についてお話しいたしました。

続いて井本さんが現在の写真活動に至るまで、日本国内やベトナムの慈善活動に際して撮影した写真や、日本を離れてロンドン、アメリカで写真を学び本格的な写真活動に入る前にコンパクトカメラで撮影した写真などが紹介されました。実はこの中に非常に印象的で強いスナップやポートレイトがありました。写真としての質も大変高く、この頃から既に写真についての知識や美学が習得されていたという事実にまず驚かされました。日本を離れた理由も含め、ロンドンの街頭でデッサンを続けていた時代があったなど、面白い逸話も紹介されています。また、ロンドンでの写真活動にある種の限界を見て取った井本さんはアメリカにて写真をさらに追求し、現在居住しているベルギーに渡ります。このベルギーにわたって直後にポーランドで個展の誘いがあり、現在TANTOTEMPOで開催しているDREAMSCAPEのシリーズの原型が出来上がるのです。

その後に上映されたビデオムービーは大変示唆に富むものでした。製作中の作品シリーズを含め、現在展開しているすべてのシリーズについて、友人の音楽家たちが演奏した楽曲にのって紹介されていきました。基本的な作品作りの丁寧さとモチーフの使い方の妙は井本さんの真骨頂ですが、それらが映像と音楽という写真にとどまらないメディアに出力されたものとして表現されており、興味深い作品でした。

上映後、会場からの質問にお答えいただきました。日本の写真(写真家)とベルギーの写真(写真家)とのちがい、多くの写真がある中からあるシリーズを構成する時に困難を感じないか、など、質問がありました。それに対し、日本の美術教育に触れ日本のアーティストの特徴である恥ずかしがり屋、厳しい意見を言わない、求めないなどの性質の違いがあるのではないかとの意見がありました。また、写真のセレクションの作業は楽しい、と応えておられました。写真の文化的位置づけ、アートマーケットについても話していただきました。

井本さんは、最近は若手の写真家の写真活動を応援する活動として写真ポートフォリオレビューなどを行うなどしています。優れた才能があればベルギーで展示する機会を設定するなど、すでに何人かのセレクションが終わっているようです。

井本さんの写真展は清々しい季節と重なって驚くほどの集客を見せています。

井本礼子写真展は6月13日(日)まで。ぜひ、ご覧ください。

なお、この写真展の様子はiPhone/Ustream版は
http://www.ustream.tv/channel/tantotempo
でご覧いただけます。

HD版は
http://vimeo.com/user3506792/videos
で配信される予定です(日時未定)。

R0010870.jpg井本礼子さんの写真展が大変好評です。連日、週末にもなるとたくさんの方が訪れてくださり、カフェもギャラリーも大変にぎわっています。

今日はあいにくの雨ですが、それでも熱心な写真ファンの方がギャラリーにこられています。

井本さんも忙しい中、今回の写真展期間中は神戸にとどまって、多くの日を在廊してくださっています。メインギャラリーでたくさんの方と精力的に会話され、また売り込んでもおられます。非常に熱心に作品などについてお話しされる様子が印象的です。井本さんの作品は銀塩モノクロームの写真です。基本的にはヨーロッパの建築や室内空間、路地裏を撮影場所に、印象的な1つか2つのモチーフを登場させ、まるで夢の中にいるかのような心象風景のストーリー形づくっていきます。3連作品は大変印象的で、まるで夢の断片が脳裏に迫ってくるようなインパクトがあります。
R0010872.jpg
ぜひご覧ください。

井本礼子さんのギャラリートークも5月29日(土)午後4時から予定していますが、こちらはあと数席で満席となる模様です。まだお申し込みいただいていない方で参加をご希望の方はぜひご連絡をお願いいたします。
R0010857.jpg井本礼子さんの写真展が始まりました。

写真は井本さんの大作品を天井から吊っている光景です。今回、井本さんの2作品について、天井からテント様に吊っています。これがギャラリーやカフェをいつもと違う異質な空間に変えてくれているようで、大変好評です。

昨日は井本礼子さん写真展とTANTOTEMPOの設立2周年を記念してささやかな宴が催されました。日頃からTANTOTEMPOの活動を応援していただいているコレクターの方、写真家、関係者にご参加いただき、また東京からわざわざお越しいただいた冬青社の高橋社長、井本さんご関係者の方もあわせると本当にたくさんの方が参加してくださいました。

僕も自らボサノバギターと演奏で皆様のご厚意にお応えするしかなかったのですが、僕のギターの師匠であるCarlos Ortegaさんと二人でライブを開催しました。

演奏の様子は、一部下記にてご覧いただけます。

http://www.ustream.tv/recorded/6765776


R0013855_2.jpg
さて、井本さんの作品世界である「DREAMSCAPES」は、"DREAMSCAPES"と"Dreams of Amnesiac"という二つのボディーで構成されています。"DREAMSCAPES"のシリーズは3連作品を中心とした作品作りとなっていて、夢の中心となるイメージが描かれ、その中心のイメージを2つの異なるイメージが支えるかたちで構成されています。夢自体が一連の映像、視覚体験の断片のつなぎ合わせなため、3連作品はそれ自体夢のストーリーボードのようにも見えるのです。一方の"Dreams of Amnesiac"は「記憶喪失者の夢」というコンセプトで綴られていますが、果たして記憶喪失者というのはどういう夢を見るのでしょうか?夢が記憶と密接に関わっていることからすると、記憶喪失者の夢はむしろ前述の3連作品とは異なった、ストーリーをもたない単写真的なイメージなのかも知れません。これらの点について、ぜひ僕も井本礼子さんのトークショーで確認してみようと思っています。

ぜひ井本礼子さんの写真展をご覧ください。

井本礼子写真展
"DREAMSCAPES 意識と無意識の視覚的螺旋"
5月8日(土)から6月13日(日)
ギャラリートーク:5月29日(土)
参加料¥1,000、お申し込み先着25名様

FH000027.jpgTANTOTEMPOも、本日無事2周年を迎えることができました。

思えば写真に関する活動が高いとはいえない神戸という街で写真活動をしようと考えだしたのは5年前。その後いろいろな方々の話をお聞きし、いろいろな写真活動を肌で感じながら、手探りでギャラリーを作り上げていきました。

神戸ではPAXREXという先輩のアートギャラリーと出会い様々に助けられ励ましていただき、オープン時には東京BlitzGalleryなどのお世話になりながら、現在まで少しずつ活動を広げて参りました。その間、すべての写真展を企画展で取り扱い、その数も個展14本、グループ展5本を数えるに至っています。本当に多くの写真愛好家、写真家、ギャラリー、出版、メディアの方々に支えられ、認知されるようになってきたと思います。一流とはいえないまでも堅実な世界観をもち活動をしている海外の写真家を独自に招く活動も2年にわたって企画することができ、3年目にも大きな企画を暖めているところです。

一方では関西の若手の写真家の底上げと神戸という地域に根ざした写真活動を模索する企画も、さまざまな写真家や大学、美術館、ギャラリーなどと共同で立ちあげており、これらが成果を出せるように整えていくという息の長い活動にも力を入れようとしています。写真ファンは数多くここ関西にもいる訳ですが、写真の価値や文化創造に関わる人々が集うようにするのも僕たちが果たさなければならない役割なのかもしれません。

写真を読み解く批評という言語空間がないと写真の文化的価値体系構築が危うくなる、という思いもあり、現在紙媒体での活動を目指して動き回っています。賛同者も多いのですが、うまくまとまるのかどうか、もう少し時間をかけて練っていく必要があります。

多くの方々に支えられたTANTOTEMPOの2年間でした。来廊頂いたすべての方にこの場を借りて深く感謝を申し上げます。明日からは神戸出身、ベルギー在住の写真家井本礼子さんの写真展「DREAMSCAPES」が始まります。また、写真展のオープニングと2周年を記念して午後5時からレセプションの集いをもちたいと思います。

TANTOTEMPOの3年目にご期待ください。
3.jpg6月19日(土)からウルグアイ出身の写真家、ダニエル・マチャドさんの写真展を開催します。

マチャド氏はウルグアイ出身、現在日本に住む写真家です。ウルグアイで建築学、コンピュータグラフィックを学び写真家となります。ウルグアイ政府から依頼されたウルグアイの古刑務所、Miguelete Jailに保存されていた古い歴史的写真の修復に携わったことから、この刑務所に興味を持ちます。

廃墟と化した刑務所を南米特有の明るい日差しが射るとき、そこには様々な陰影が生まれウルグアイの歴史を照らしているかのように感じる、と写真家がいうように、写真は単にノスタルジーを誘うのではなくウルグアイのたどった政治経済的衰退そのものを見せています。

Daniel Machado写真展、ご期待ください。

Daniel Machado写真展
Miguelete Jail House -ウルグアイの光と影-
6月19日(土)から7月18日(日)まで。
7月17日(土)午後5時からトークショーを開催予定です。
Dreams_5.jpg夢が記憶と密接に関わっていることは明らかです。夢を見るとき、人は無意識の中に記憶の断片を登場させ、それが視覚空間に持ち込まれることから覚醒後に意識の中で経験したかのような不思議な感覚を憶えるのです。この意識、無意識の夢との関係はまだよくわかっていません。記憶のない事柄が夢に出てびっくりすることもあります。こういうとき、僕たちは記憶とその裏側、意識と無意識の狭間の螺旋状の空間に閉じ込められているのかもしれません。

井本礼子さんの写真は、まるで夢の中の記憶のような曖昧な輪郭をもっています。一つひとつの素材がどこからくるのか、井本さん自身も説明できないことがあると言います。でも、ファインダーをみながらそういう意識空間の景色を追いかけることができるともいいます。

DREAMSCAPES。無意識の中に浮かび上がる視覚。視覚に訴える夢。夢の中に登場するフラグメント。フラグメントの裏にあるぼんやり見える背景。背景の焼き付いた脳裏ともいうべき視覚空間。視覚空間を生み出す意識。意識の裏打ちとなる無意識。無意識の生み出すDREAMSCAPES。まさに螺旋的に不気味な反復を繰り返していくのです。

5月8日(土)から開催される井本礼子さんの「DREAMSCAPES -  意識と無意識の視覚的螺旋」にご期待ください。

5月29日(土)午後4時からギャラリートークを開催します。(参加料¥1,000、先着お申込25名様)

twitter

2010年6月

Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
Powered by Movable Type 4.1