ライブラリーが人をひきつける

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P4200052.jpgTANTOTEMPOには、写真集ばかりを集めたライブラリーがあります。海外でも日本でも、写真集は人気があります。絶版になったフォトレアブックなどはコレクターが存在し、オークションなどで高値取引されているといいます。個展などで高い評価を受けた写真家は、写真集を出版して自分の作品を広く紹介します。これは、写真家一人の力ではかなうはずもなく、やはり写真家を取り巻く支援者や企業などが出版の金銭的なバックアップをするのです。もちろん、ただでお金を出す人はいません。支援者は写真家を支援するプロジェクトを立ち上げ、そのプロジェクトが写真家から写真を使用する権利を買い取ることでお金を出す訳です。支援者は、写真を使用する権利から最終的には利潤を生み出す訳で、そういう意味では単に支援をしているという訳ではなさそうです。投資と言い換えるべきかもしれしれません。よほど有力な写真家でないと人を集めることができない訳ですから、写真集出版に至るのは相当大変なことです。出版された写真集を有する写真家は相当に高い評価を得ていることになります。もちろん、写真家自身が制作するものや、写真集を取り扱う出版社が写真家に依頼して出版する場合もあります。

そんな写真家たちのフォトブックを、TANTOTEMPOでは常時150冊以上コレクションしています。多くは海外の若手の写真集ですが、一部は日本の若手写真家、巨匠といわれる古い世代の写真集、そして写真を学ぶものにとってかならず目を通していなければならない写真集も数多くあります。

新しい世代の写真集を見ることは、今写真世界で何が起こっているのかを知るもっとも合理的な方法です。
音楽や他のアートと同様、写真世界も成熟というべきか、まさに何でもありの様相を呈しています。写真の見たままを伝えるという本質と、本質とはかけ離れて技法から派生するアートワークもデジタルフォトグラフィーのツールを手に入れて、ますます強引で複雑、難解になってきています。それが面白いかどうかは、見る人の判断にゆだねられるのですが、概してインパクト重視にシフトしている印象です。写真そのものが醸し出す物語性よりも、アート性、オリジナルプリントのディスプレー手法、サイズなどが、時代性や世界観とからまってインパクトポイントをたたき出すのです。そして、それらの写真家のオリジナルプリントはとんでもなく高価になってしまいました。パリフォトに出かけて見かけた風景は、驚愕の一言でした。僕たちのような一コレクターが容易に手にすることのできる作品はほとんどなかったのです。それでもあちらこちらで商談がなされている訳ですから、欧米のマーケットの成熟度は計り知れません。さて、それでは日本ではどうなのでしょうか?

この問いの答を僕は知りません。答えを知りたいためにギャラリーを立ち上げた、と言うのがもっとも正確かもしれません。

写真家がひとの作品を眺めながらインスパイアされ、別の物語を紡ぐこと、一般の方々が写真集を眺めることで、全く知らない新しい世界を覗き込むこと。

ライブラリーは、常にひとを惹き付けてやまないのです。

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