2008年4月アーカイブ

P4200052.jpgTANTOTEMPOには、写真集ばかりを集めたライブラリーがあります。海外でも日本でも、写真集は人気があります。絶版になったフォトレアブックなどはコレクターが存在し、オークションなどで高値取引されているといいます。個展などで高い評価を受けた写真家は、写真集を出版して自分の作品を広く紹介します。これは、写真家一人の力ではかなうはずもなく、やはり写真家を取り巻く支援者や企業などが出版の金銭的なバックアップをするのです。もちろん、ただでお金を出す人はいません。支援者は写真家を支援するプロジェクトを立ち上げ、そのプロジェクトが写真家から写真を使用する権利を買い取ることでお金を出す訳です。支援者は、写真を使用する権利から最終的には利潤を生み出す訳で、そういう意味では単に支援をしているという訳ではなさそうです。投資と言い換えるべきかもしれしれません。よほど有力な写真家でないと人を集めることができない訳ですから、写真集出版に至るのは相当大変なことです。出版された写真集を有する写真家は相当に高い評価を得ていることになります。もちろん、写真家自身が制作するものや、写真集を取り扱う出版社が写真家に依頼して出版する場合もあります。

そんな写真家たちのフォトブックを、TANTOTEMPOでは常時150冊以上コレクションしています。多くは海外の若手の写真集ですが、一部は日本の若手写真家、巨匠といわれる古い世代の写真集、そして写真を学ぶものにとってかならず目を通していなければならない写真集も数多くあります。

新しい世代の写真集を見ることは、今写真世界で何が起こっているのかを知るもっとも合理的な方法です。
P4200058.jpgついにCOBALT BLUEのランプが届き、テーブル、椅子など家具とともに内装すべてが完成しました。栄町通が神戸の写真のメッカとなるよう、写真世界に人々を引き寄せるための美しい空間作りに必要なほとんどの器がそろったことになります。後はコンテンツの充実をはかり、オープンを迎えるのみ。スタッフ一堂、精力的に準備を進めていきます。

今日は神戸も青空が広がる初夏を思わせる陽気で、栄町通をたくさんの若い人たちが歩いていきます。ここ、なんだろうね?とTANTOTEMPOを廊下から覗き込む人たちも。ドアガラスから垣間見えるハービー・山口作品の一部やTANTOTEMPOホワイトとでもいうべき白を基調とした美しい室内に度肝を抜かれている様子。そういう興味津々のスノッブな神戸気質の視線を受けながら、僕たちは休むことなく空間を整えていくのです。
P4190029.jpgTANTOTEMPOのオープニングを飾るハービー・山口氏のオリジナルプリントが届き、ご協力をいただいている東京ブリッツ・ギャラリーの福川氏とともに額装、設置を行いました。氏はオークションなどに参加されるため訪問したニューヨークから帰国されたばかりで、大変お疲れのところをはるばる神戸に来ていただきました。それにもかかわらず、精力的に作業を進めていただき、額装、設置も問題なく終了。十分なおもてなしもできないまま、日帰りで東京に戻られました。TANTOTEMPOのオープニングの際は、ハービー・山口氏とともにまた神戸に来ていただくことになっています。約1年にわたりTANTOTEMPOのギャラリーの立ち上げを応援していただき、また出来映えを率直に喜んでいただきました。とても感謝しています。TANTOTEMPOは、秋にはMichael DweckのThe End, Montauk NYシリーズでの写真展を計画しており、再び福川氏と組んでの仕事ができそうです。

それにしてもハービー・山口さんの作品はどれをみてもすばらしい。何気ないスナップや風景なのですが、正真正銘のストレートフォトグラフィーです。ストレートフォトグラフィーは、写真そのものが伝える修飾のない情景が見る人のこころにどう響くかを問う写真の最も基本的なスタイルです。アート指向の強い若い写真家が増える中、ストレートフォトグラフィー一本でずっと作品を撮り続けたハービー・山口氏の力量は間違いなく高いものがあります。その写真のテーマや構図、プリントへのこだわり、すべてがGallery TANTOTEMPOに凝縮されて、TANTOTEMPOになにやら優しい空気が吹き込んできました。

ハービー・山口氏の美しいオリジナルプリントを、ぜひGallery TANTOTEMPOにてご覧ください。

また5月11日午後2時から、TANTOTEMPOのオープニングを飾るハービー・山口氏トークショーが開催されます。若い写真家の皆さん、写真愛好家の皆さん、ライカのコレクターの方々には興味深いトークショーとなるでしょう。サイン会、関連書籍販売もあり、参加費は3,000円です。Vescovi社のおいしいエスプレッソとおいしいサンドイッチがつきます。まだ空きはありますので、どしどしお申し込みをお願いします。今のところメールでの申し込みのみの対応ですが、5月1日以降は電話、来廊での申し込みも可能となります。今しばらくお待ちください。

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とうとうTANTOTEMPOが引き渡されました。内装工事は予定通りの日程で進み、何一つ遅れることはありませんでした。設計・工事に関わっていただいた方々に深く感謝いたします。

今日は午後から仕事をずる休みして、引き渡しに立ち会いました。床や天井、電設の細かい部分まで一つ一つ確認し、問題ないことがわかったため無事引き渡しとなりました。その後、スポットライトを設置して回りました。ギャラリー部分で30、その他の場所でも20ものスポットライトを次々と設置して、ライトをつけた瞬間、恐ろしく美しい空間が浮かび上がってきました。ギャラリーとしてはもちろん、ライブラリーカフェの雰囲気もとても美しいものです。まだメインのペンダントライトや家具、小道具などが届いていないため、完成にはほど遠いのですが。これからの3週間、また胃のキリキリと痛むのを耐え忍びがんばるのです。

写真は、白いドアのエントランスを中から撮ったものです。本当はすべてをお見せしたいのですが、ここはもうしばらくお待ちくださいませ。
TANTOTEMPO pureは、簡単に言えばイメージのライブラリーです。優れたセンスを持ったクリエイターは、いつもこころの中にイメージを蓄えています。彼らは、何かにインスパイアされて新たなイメージを作り出すか、こころの中に蓄えたイメージを動員して作品を制作します。そこに確かな技術が付け加わったとき、それらのイメージは光を放ちます。その光が、人々をうならせ感動をもたらすのです。昔はそういう光はすぐに見つけることができました。澄み切った暗い夜空を見上げると、燦然と輝く星は簡単に見分けることができました。今という時代は、ひときわ輝く光を探すのには適さないかもしれません。空がほの明るく光を蓄えていて、そういった光を探すのはとても大変なことなのです。夜空が明るいのは、投げ捨てられるように放たれるイメージがあまりにも多いためです。

それでも、方法さえあやまらなければ、優れたイメージを探し出すことは可能です。あるアイデアに共感する人たちを集めること、そして注意深く観察すること。

今日はTANTOTEMPO pureの仕組みについて書き記します。


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週末恒例の内装工事確認をしてきました。ギャラリー部分は完成、ライブラリーカフェもどんどん出来上がっています。写真はライブラリーカフェの中枢部、本棚です。窓際に壁を立ち上げて、既存の柱との間に棚を渡しています。最初は箱ものの書棚を作りつける予定でしたが、いまいち収まりが悪く、土壇場のひらめきでこのカタチになりました。最も高い棚でも、女性が簡単に重たい写真集を取り出せる高さです。ここに150冊もの写真集が並ぶのですが、さぞ壮観でしょうね。
このデザインは、お世話になっている建築士の方との楽しい掛け合いの中から生まれたものです。僕はもともと理詰めではなくイメージ先行型の思考をするため、こんなことできる?あんなことしたい、などと矢継ぎ早にラフデッサンでアイデアを伝え、建築士の方が次々と図面にしていくのです。イメージで伝え合うことで、かなり短い時間で設計図を煮詰めていくことができました。それでも設計におよそ3週間はかかっています。さすがにカフェサービスカウンターなどといった複雑な構造のものは僕には無理でしたが、建築士の方が恐ろしくすてきなものを作ってくださいました。今回の設計では空間デザインの面白さに気づかされました。イメージをコントロールすること、何もない古ビルの空間に機能を付け加え美しく仕上げること、これも立派なクリエイションです。

写真集の最終選考は、お世話になっているハックネットで着々と進んでいるはずです。すべての写真集をこの棚におさめると、TANTOTEMPO projectはスタートします。

R0011544.jpg今日は絶好のお花見日和だったのですが、われわれにはそんなことを楽しんでいる余裕はありません。細部の打ち合わせと内装の進み具合を確かめるために、栄町通のTANTOTEMPOに行ってきました。

とても穏やかな一日で、歩いていると少し汗ばむ陽気です。そんななか、工事は着々と進んでいて、天井や壁面の塗装、ギャラリー部分やオフィスの壁の立ち上げなどが急ピッチで進んでいます。いわゆる大工仕事というべき、備え付けの家具を作る職人さんたちの工具の音が心地よく響き渡ります。(ご近所の店舗の方々には、本当にご迷惑をおかけしています)あと10日ほどで完成、引き渡しの予定ですが、結構微妙だそうで、設計者、工務店の方はドキドキしているそうです。

それにしても自分たちで考えた新しい空間が少しずつカタチになっていくのを見るのは楽しいものです。僕たちは、ギャラリーが完成した後の事業そのものがうまく立ち上がってくれるか、そのことにドキドキしています。

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僕は以前は毎週のように写真を撮って歩いていました。どちらかというとカメラ趣味が高じて写真を撮りだしたんだと思います。ライカや古いマミヤ、ローライフレックスなど今でも大切に所有しています。たいていはモノクロフィルムで撮影し、自宅の暗室でフィルム現像、プリントまでしていました。そのときの楽しさは今でも忘れることができませんが、当時の僕の写真のゴールは、引き伸ばして額装して自室に飾ることでした。それを恋人に見てもらったら、あとはインテリアの延長線上で自室の雰囲気作りに飾り付けています。いい写真を撮ってプリントに仕上げて、いい額縁に額装して部屋に飾るという行為は、とてもポジティブな活動です。はじまりと結果に目的があり、満足できる品のいい質の高い作品に仕上げるという行為は、自己完結型ではあるけれどもクリエイティブマインドに満ちているからでしょう。でも、忙しくなった一昨年からそう頻繁に写真を撮りにいけなくなりました。フィルムで撮影するのをやめてしまって、もっぱらRICHO GRデジタルと小型デジタル一眼レフを使用するようになってしまいました。撮影してもマックのHDに保存していくだけで、ごくたまにiPodやiPhotoのスライドショーで眺めるぐらい。こういうのってポジティブともいえなくて、なんて言うんでしょう、中途半端。写真の腕も下がってきてしまいました。

そんな時に、一昨年のアサヒカメラの特集でパリフォトという世界でも最も大きな写真の見本市のようなイベントのことを知り、オリジナルプリントに興味を持つようになった訳です。自分でオリジナルプリントを制作するのではなく、優れた写真家のオリジナルプリントを手に入れる、ということがどのようなものかを考えるようになりました。はて?オリジナルプリントはどこで手に入れることができるんだろう?ということで、いろいろ探して回りましたが、ネット上で見つけたサイトで写真家やオリジナルプリントの情報を広く網羅して記述しているサイトは、東京・目黒のブリッツギャラリーだけでした。ふーん、オリジナルプリントっていうものはそう簡単には手に入らないんだ、というのが当時の僕の率直な感想です。そう、その号のアサヒカメラでも書いてありましたが、日本には生活空間に写真を飾るという文化が欧米ほど育ってなく、マーケットがない訳ですから、当然それを売るところも少ない訳です。オリジナルプリントが欲しければ、写真家名などで検索し、写真家サイトから購入可能なギャラリーを探すか、取り扱い写真家としてヒットした写真専門ギャラリーと直接交渉しながら探すほかありません。そうすると、僕たちは手に入れたい写真をどこかで既に見ているか、少なくとも写真家の名前くらいは知っておく必要があります。自分のライフスタイルにあったイメージの写真を、いろいろな作家のアーカイバルから抽出し手に入れるということはなかなか難しい訳です。

そこで、一つのアイデアがわき上がりました。
(写真は昨年PARISPHOTO2007を訪れた際宿泊したアパルトマンの部屋。ここにもオリジナルプリントが飾ってありました)
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神戸市中央区栄町通。ここがTANTOTEMPOの本拠となります。栄町通というのは、神戸大丸西にある中華街の南、国道二号線より北のエリアで、華僑の実業家の建物や海運業関係のオフィスが多数あった地域です。その関係でTANTOTEMPOの面している通りはいわゆる栄町通という大きな通りの一本南、乙仲通(おつなかどおり)と言われています。(写真)

この地域は繁華街からは少し離れているためか、ごたごたと人が多いということはありません。でも、よく見るとおしゃれな人たちがたくさん歩いています。メジャーなヒットは狙わないが、ひとひねりあるこだわりのお店が多いからでしょうか。

少し遅れてしまいましたが、本日、各方面にプレスリリースを発信しました。どのような影響があるのか、ないのか興味津々ですが、少なくともうちで考えているようなフォトカフェという概念が受け入れられるかが鍵になると思います。いろいろな方に今まで意見を聞いてきましたが、フォトカフェという言葉から連想するものは、総じて「写真を飾っている喫茶店」に通じていて、あまり好印象は与えられないようです。そこで僕たちのイメージを話して聞かせると、「ふーん、そっか。」と若干印象が改善するようです。最初から「フォトライブラリーカフェ」にすればいいじゃん、という意見もありましたが、ゴロがわるいのとロゴのコントロール上難しいため、鼻っからフォトカフェという言葉にこだわって貫き通しました。

きちんとした写真ギャラリーとしての役割を果たしながら、美しい写真集を所蔵し公開、おまけにカフェまであってしゃれた仕組みで写真好きを惹き付ける。こういうブランドイメージが定着しさえすれば、名前はあとで必ず受け入れられる、いや、フォトカフェということばがトレンドになる?
先週から店舗の工事が始まりました。設計に時間を取ってしまったために工事期間がかなり短縮されてしまい、一番アセっているのは、工務店の社長でしょう。ごめんなさ〜い。
工務店の責任者の方に現場の鍵を渡してから、3日後にはもう壁の枠組みが立っていました。
もうそれだけで、設計図が急に現実味を帯びて来て、感動モノです。
「ここがギャラリーの壁で、ここがオフィスね〜。」と、所狭しと材木や工具が積み上がる中、ウロウロと歩き回り、キョロキョロと見て回り・・・工事の邪魔してすみません。
おまけに、経費削減のためネットで購入した格安業務用エアコン。格安はいいけど、後で車上渡しと知り、結局工事の人たちに100キロもある室外機を運んでもらうことに・・・本当に素人はこれだから・・・という空気プンプン。「本当にご迷惑をかけました〜」と満面の笑顔で、おやつにお饅頭を置いて早々に引き上げてきました。
次に行ったときには、どこまで工事が進んでいるか楽しみです。
ただ、ひとつ気になっていることが・・・業務用の冷蔵庫もネットで買ったんですよね。。。

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